電力業界の基本知識
電力業界は、東日本大震災で起きた福島原発の事故を受け、かつてない転換期を迎えています。
この事故以降、日本の電力供給で高い割合を占めていた原子力発電の安全性が問われ、一時は全ての原発が運転停止となり、火力発電へのシフトが一気に進む結果となりました。
しかし、円安の影響で火力発電の燃料費が増加し電力会社の収益性が下がったため、電気料金の値上げが相次ぎました。
こうした動向を受け、近年では原発の再稼働を検討する動きが増えています。ただ、安全性への懸念がいまだ払拭できず、再稼働に向けての今後の動向は不透明です。
電力自由化により進む改革
これまでの電力業界は電力会社が特定の地域を独占する「地域独占」状態が続いていました。しかし、電力の小売売買の自由化によって状況は大きく変わっています。
平成28年から電力の小売の完全自由化が開始され、従来の電力会社の他に、ガス、石油、通信など他分野からの参入が相次ぎ、家庭向けの電力小売りは競争が激化しています。さらに、電気料金の自由かも決定しており、今後さらに他分野からの新規参入が予想されています。
新規参入する企業が増えれば、それだけ市場競争が激しくなります。サービスや料金面での改善が促され、一般消費者の選択肢が増える一方で、燃料費高騰や従来の電力会社の経営状態の悪化などが深刻な問題も表面化しています。
安定した電力供給と市場競争の激化をどうマッチングさせるかが、電力業界全体の今後の課題となっています。
電力業界におけるM&A動向
前述したとおり、小売販売の自由化と電気料金の自由化により、今後さらなる他分野からの参入が確実視されている業界です。
また、従来の電力会社は2000年くらいから事業のグローバル化を図り、ノウハウを持ち合わせた他エネルギー関連会社との経営統合などで事業の拡大を図ってきました。
市場を海外に求める動きは新規参入する企業にも見られ、今後は海外に拠点を持つ企業とのM&Aや業務提携が増えると予想されています。
電力業界におけるM&A実行のメリット
売手が得られるメリット
・会社が存続する
・従業員の雇用を守れる。従業員の家族の生活も守れる。
・大手の営業力、知名度を活用できる。財務基盤が安定する。
・負債から解放される。まとまった資金を手に入れられる。
・単独では海外進出が不可能な企業でも、他社との連携で海外進出も可能になる。
・不採算部門、ノンコア部門を生かしてくれる先に譲渡することで、まとまった資金を手に入れ、コア部門に資金注入できる。
買手が得られるメリット
・新たなネットワークの獲得
・小売生産拠点の獲得、生産技術の獲得
・利権を確保できる
・小売販路を獲得できる。
・経営基盤を強化できる。
・一気に拡大できる。
・新たなエリアへの進出
・規模のメリットを享受できる(原価低減、間接コスト低減など)
・自社開発より時間・コストを節約できる
・買収先のブランド、信用力を使える
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M&Aは、一昔前までは大企業が行うものという認識が強かったと思いますが、近年は後継者不足問題の解決や業績不振の改善、業務の統合を目的に中小企業様でも積極的に行われるようになりました。
しかし、実際には相談する相手がおらず話が遅々として進まないケースや、準備は整っても候補先企業が見つからないなどの理由で断念してしまうケースが多いようです。
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